アロフィセルについて
アロフィセルは、非活動期または軽症の活動期クローン病患者さんにおける複雑痔瘻を治療する製品です。
健康成人の皮下脂肪組織から分離した幹細胞を培養して作られた再生医療等製品に該当します。
瘻孔の前処置(膿の排出など)および投与前の瘻孔の処置を行った後、原発口(瘻孔の直腸側の入口)周辺と二次口(瘻孔のお尻側の出口)側から各瘻孔の瘻管壁内に注射で投与します。
アロフィセルの作用機序
痔瘻では、細菌感染や患者さんご自身の排泄物などが付着することによって、慢性的に炎症が起きています。
アロフィセルを投与すると、アロフィセルに含まれる幹細胞が体内で活性化します。
活性化した幹細胞は、免疫細胞(リンパ球)の増殖を阻害したり、免疫を抑制する細胞(制御性T細胞)を増殖させることにより免疫反応を抑えます。
慢性的な炎症をしずめることで、瘻孔周囲における組織の治癒を促します。
アロフィセルの副作用
アロフィセルによる治療後には、次のような副作用があらわれることがあります。
このような症状があらわれた場合は、医師にご連絡ください。
- 肛門膿瘍
- 肛門周囲痛
- 痔瘻
- クローン病
(症状の悪化)
- 下痢
このほかに、血中のビリルビンの増加があらわれることがあります。